ヨーロッパは修道院等で文字を書くことが多く、そんな文字をカリグラフィーを見ることが出来ますよね。そんなカリグラフィーの魅力が分かる博物館。
『Pen Museum』
に行ってきました。
カリグラフィーとは?
ヨーロッパで教会や博物館に行くと必ず見るのがカリグラフィーで書かれた綺麗な文字たち。定義はこんな感じ。
カリグラフィー(calligraphy)とは、西洋や中東などにおける、文字を美しく見せるための手法。字を美しく見せる書法という面は日本の書道など東洋における書と共通する部分があるが、筆記にペンまたはそれに類する道具を用いているため、毛筆を使用する書道とは表現されたものが異なる。記録媒体としての羊皮紙が高価であるため、文を残す際により多くの文字を紙に詰め込みつつ、より美しい表現を試みた結果、発明された。By Wikipedia
次の写真は、キューガーデン近くにある公文書館にあったチャールズ3世の戴冠式の目録(進行や準備の書類)なんです。一番上のところにカリグラフィーで綺麗に題名として戴冠式の目録であることを書いてあります。


どんなところ?
カリグラフィーと言えばペン先。書道がいろんな筆を駆使して書かれるのと同じように、カリグラフィーはいろんなペン先の形を駆使して描かれるので、いろんなペン先が製造されました。そんな製造工場がバーミンガムに集中していたそうです。
ってことで、バーミンガムにおけるペン製造工場の歴史と、世界的な影響について展示されているのが今回行ったPen Museumなんです。
歴史&概要は?
バーミンガムでのペン製造は1780年代に始まって、運河ネットワークが発達していたことや、鉄・石炭などの必要な材料が入手しやすいという点からペン先の製造拠点となりました。
Pen Museumは、W.E.Wileyという人がオーナーだったペン工場(The Albert Works、後にThe Argent Centreに改名)にあり、1863年から13年間、ペン先工場として250人の人が働き、3/4は女性だったそうです。
現在は、小規模なユニットに分かれていろんな企業が入っている建物となっていますが、2001年にBirmingham Pen Trade Heritage Associationという協会によってバーミンガムのペン業界の製作者、労働者を讃える場として博物館が建てられました。
どこにあるの?
バーミンガムのちょっと郊外に当たるのかな。Jewellery Quarterという宝石店が集中しているエリアにあります。交差点には素敵なクロックも設置してある場所で、ジュエリーを買いに来る人でいろんなお店は賑わっていました。

この街の端っこにあるのが、Albert Worksと呼ばれている昔はペン先工場があった建物です。赤い扉が目印のミュージアム。この中に入って行って下さい。

名前:Pen Museum
住所:The Argent Centre, 60 Frederick St, Birmingham B1 3HS
URL:https://www.penmuseum.org.uk/
行き方:🚊Jewellery Quarter駅から徒歩7分
営業時間&入場料は?
2026年1月現在はこんな感じ。
営業時間:木曜日〜土曜日11:00~16:00、日曜日:12:00~16:00
※閉館の1時間前までに入場可能
会館している日が限られているので気をつけて下さいね。
チケットプライスはこんな感じです。
Adult(16歳以上、63歳以下):£8.50
Senior(65以上):£7.50
Student:£6.50
Child(5歳以上、15歳以下):£4.50
※家族割引、Art Fundなどの割引あり(https://penmuseum.org.uk/ticket-prices/)
私は、Art Fundの特典で行きました。2026年からは50%から変わって25%の割引になりました。
予約方法は?
予約は基本的には要らず、私も時間だけ調べて行きました。
事前にチケットを買うこともできますが、特定の割引を受ける場合は受付で払った方が良いものもあるので要チェックです。
また、ワークショップが色々と行われているので、ワークショップに参加される方は事前の予約が必要です。
予約はこちらから↓
URL: https://penmuseum.org.uk/booktickets/
行った感想
ちょっとした興味で行ったのですが、そこまで大きくない部屋に多くの人が来ていて正直びっくりしました。結構人気の博物館ですね。
ペン製造工場やトレードの歴史
まずは、バーミンガムにきたペン先工場の歴史についていろんな興味深い展示がされていました。なんと一番作っていた時には1日36000本のペン先を作っていたそうで、女性も少年も様々な人が働いていたそうです。

文字や写真の展示が多くて、紹介が難しいですが興味深かったのが子供や女性の活躍に対する展示。たくさんの女性に支えられていたペン製造工場。


1850年代には、バーミンガム全体で2万人〜3万人の女性や少女が低賃金で働いていたそうで、細かい作業の多いペン製造に置いて男性よりも優れていて忍耐強いと言われていたんですって、でも雇用に対する費用は1/3でした。つまり、給料は男性よりも低いのに、女性の方がたくさん仕事していたっていうことに。それで、Daisy Grevilleが待遇改善の運動を行なっていたそう。
洋服は清潔に、集中力を保つために飲食や歌や私語は禁止で、禁止事項が見つかった場合は罰金まであったみたいです。でも、罰金は、従業員の賃金に充填されていたそうです。
そうすることで、しっかりした女性の尊敬される職業になっていったみたいです。
いろんな工場のペン先や関連品の展示
昔のペン先や、作成工程の解説を見ることができます。興味深いいろんなペン先やインク壺などがあって見ているだけでも楽しい場所です。

ここで、いろんな形のペン先が展示してあったのですが、なんと日本語が。日本でもペン先を輸出してたんですね。Perry&Co.Ltdっという会社のペンに倫敦(ロンドン)、バーミングハムって書いてあるのが印象的。バーミンガムで作ったのが売りだったんでしょうね。


また、こんなペン先も。その名もミュージックペン。これは音符を書くための細いペンもあるのですが、5線符を均等の線で書くために5つにペン先が分かれているペンなんです。確かに〜印刷とかがしっかりする前から音楽はあるわけで、5線符を均等に書くためにはこういうペン先が必要ですよね!


他にも、いろんなペングッズやいろんな形のペン先が展示されていました。色々あり過ぎるので、ぜひ〜〜見に行って欲しいです。
カリグラフィの体験コーナー
インクと付けペンや羽ペンなどの様々なペンが置いてあって、書き方の表を元に書いてみるコーナーも充実してました。初めて付けペンを体験って人も多いかも。
凄い綺麗なプロっぽいものから、私のような初心者のものまでいろんな作品が飾られていました。ぜひ、ここに行ったらやって見て欲しいです。

ニブ作り体験
定期的にか不定期な時間か時間が分からなかったですが、人が集まってきたら、ニブ(ペン先)を昔ながらの方法で作らせてもらえる体験ワークショップが無料で行われていました。
器具たちはこんな感じ。レバーを回すことで穴を開けたり、湾曲させたり、型抜きしたりしてペン先を完成させて行きます。

初めは、スタッフがこんな感じって、やって説明してくれるのかと思ったのですが〜
なんと、これらの実際の機械を一つ一つ説明してくれた後に、実際に一人ずつ実際に触ってペン先を作らせてくれます。
やれるのは、平たい鉄の板から型を取った形(下の写真の左)からペン先の完成形(一番右)作るまで。完成品は、ペン先の先っぽが二つに割れているのですが、そこは難しいみたいでそこまではやらせてもらえません。(つまり、実際に使えるペン先ではないです)

専用の器具で湾曲させたり、刻印をしたりします。結構、しっかり回さない刻印が薄かったり曲がったり、結構難しかったです。

なかなか製品になるのは、難しく熟練の技が必要だなぁ〜っと。展示の最後に検品場所があって厳しい目線で検品されて箱詰めされた展示があったのですが、私たちのは検品に引っかかってしまいますね笑

ショップ
ショップでペン先や、入門セットを色々と書くことができます。

ここに来てカリグラフィについて好きになった私は、ここで入門セットとペン先をつけるペン軸を買いました。ペン軸を買うと、なんと一つペン先をプレゼントしてくれる嬉しいサービスも!初心者には、一つでも多くのペン先がもらえるのは嬉しい限り!
ちょっとだけ体験
実際に行けない場合は、少しだけこちらでも歴史だけでしたら読むことができます。
ここに、少しだけ歴史を学ぶことが出来ます。
ですが〜、展示物の説明なので実際に見に行かないと理解は進まないかもしれません。
さいごに。
イギリスに来て、万年筆などを色々見るようになって歴史も知りたくなって行った博物館なのですが、歴史もそうだし、ペンの魅力にもハマってしまいました。
行くだけで楽しい体験もたくさん出来る面白い博物館です。お近くの人はもちろん、ぜひ〜バーミンガムに行く際には行って見てください。
また、イギリスでは半年に一度ペンが主役のフェアが開かれています。それについては別の投稿で書いているので、こちらもぜひ読んで行ってみてくださいね。


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