【観光情報013】🇬🇧1000年以上続く採掘場で戦争中の避難生活を学ぼう(Chislehurst Caves)

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Chislehurst Cavesの見学情報

イギリスにいるからこそ学ぶ事ができるのが、第二次世界大戦の時のイギリスの一般市民の生活だと思うんです。また、軍の成果や戦勝したときの喜んでる風景はネットでもテレビでも見ることがあるけど、実際の生活ってあまり聞かないですよね〜

ってことで、軍人でもないので戦闘機より一般市民がどう暮らしていたのかが気になって、色々見に行ったりしてます。(軍の博物館も色々見に行ってますけどね)

そんなきっかけでネットで見ていたら見つけたのが〜今回紹介する洞窟。

『Chislehurst Caves』

なんですが〜実は〜かな〜り凄い所だったんです!

どんなところ?

歴史

この洞窟、石灰岩の採掘場やマッシュルーム工場として利用されていたのですが、いつから採掘場だったと思いますか???

なんと歴史として残っているだけで12世紀なんです。ローマ時代にもう採掘場として使われてたんですって。受付にあった洞窟の地図。

この大きさも凄い大きな採掘場って思うのですが、Romansの所がローマ時代、Saxonsがアングロサクソン時代なんですって。最古の記録は9世紀らしくて、1000年以上、凄い昔からずっと掘られ続けていた場所だったんです。

19世紀後半に発掘が終了してからは、第一次世界大戦時に武器庫になったりしていましたが、1930年ごろは暗いところでの栽培が適しているマッシュルームの栽培工場として一部使われていました。宣伝も掲示されていて、結構人気だったのかな〜って思いました。

その後、第二次世界大戦の時代になって〜避難所になることに。避難所として利用していた場所を中心に見学が始まります。

こんなところにあります。

名前:Chislehurst Caves
住所:Caveside Cl, Old Hill, Chislehurst BR7 5NL
URL:https://chislehurst-caves.co.uk
行き方:🚗ロンドン中心から約1時間
    🚊Chislehurst駅から徒歩8分
Adult(16歳以上、63歳以下):£9.50
Senior(64以上):£7.50
Child(3歳以上、15歳以下):£7.50
3歳未満は無料
※他の割引等は一切ないらしいです。

予約方法は?

営業日も毎日ではないのでチェックが必要です。

営業日:水曜日〜日曜日、バンクホリデー(クリスマスとニューイヤー除く)
    地域の小学校の休み期間は基本毎日営業ですが、電話で要確認!
営業時間:9:00~16:00(チケットオフィス)

全てツアーでのグループ見学なので、1時間に一度あるツアーに参加する形で見学するのですが〜予約は、一般では受け付けていないんです。(大人数だったり、学校の見学は事前に電話で予約ができるそうです)

一般入場は、受付に直接行って、次に参加可能なツアーに参加するって感じです。

ツアーは10:00(スタートツアー)から16:00(ラストツアー)です。

私が行った時は学校の夏休み中の平日で、私のグループは16人くらいの大人数でした。

ただ〜一つ前のツアーは10人程度だったり、次のツアーは待っている人がいなかったり、参加人数がまちまちなのですが、まぁ行ったら参加できると思います。

行った感想

洞窟内、写真撮影禁止なので受付周辺にあった写真で紹介します。

受付のビルの横から洞窟に入って行きます。

なぜ避難所【防空壕】になったか。

渡英して住むまで、知らなかったことですが〜イギリスもドイツ軍からの空襲【The Blitz】があり人々が防空壕などに避難する生活をしていたこと。

この空襲から避難するため、シェルター(防空壕)が色々と建設されました。そのうち、この巨大な洞窟が選ばれて、1940年から1941年にかけて防空壕としてベットや色んな施設が出来ました。この洞窟は、The Blitzの間、なんと最大で15000人を収容する避難所になって、地下都市を形成していたそうです。

実は、タダではではなく1人1ペンス払って入場して一日を過ごしていたそうで、大戦が続いて行くと家を失って帰れなくなる人も多く出てきたので、一週間のシーズンチケットなどもあったそうです。

入口に洞窟内でのルールが20個近く書いてあって、夜9時以降は消灯とか、ルールの中で色んな人が住んでいたことが分かる展示でした。

ランプを持っての見学

チケット売り場付近から、当時の様子を再現してツアーが始まります。

時代を再現するために、現代の灯りは使用禁止。つまり〜携帯は使用禁止(正確には携帯のライトは使用禁止)なんです。灯りは〜灯油を使ったランタン。

これを大人はグループで一つずつ持って見学するんです。確か10歳以下は危険なので持つのは禁止!大人でも、服に近づけすぎて、アッってなったりしてました。

ツアーの風景はこんな感じ。

ここでびっくりしたのが〜明るさ。みんなで持って歩くんですが、ホント自分の周りしか明るくないんです。10個くらいのランタンを使用してのツアーだったのですが、ツアーの端っこの人がうっすらしか見えるくらいだったんです。

ガイドの人だけがかなり強力な懐中電灯を持っていて、ツアーにいる分には問題ないのですが、ランタンを持っていても、ちょっとツアーから外れると暗くて怖いくらいでした。

キャンプ場の小さなキャンプファイアの灯りくらいかな。こんな灯で24時間いないといけないって、生活するだけでも、かなり大変だったんだろうなって思いました。

寒さ・音・匂い、当時を感じる。

ネットでなんでも調べることができるのに、実際に見学する必要性は実際に行かないとわからないことを体験することですよね。

📍匂い
今はランタンの灯油の匂いが充満する洞窟ですが、昔はガイドさんが説明してくれました。タバコを吸う人がたくさんいて、トイレも色んな場所にあり、匂いがすごかったようです。トイレはみんなが陸上から灯油などを入れていたドラム缶を持ってきてやって、溜まったら捨てていたそうです。

📍音
声はマイクを使わなくてもガイドさんの話がちゃんと聞こえるくらいでした。音についても、銅鑼を使ってどんだけエコーがかかるかを体験させてくれます。銅鑼を叩くと7秒間くらい響きます。
そう、戦争時に爆弾が投下された時の響きを再現してくれたんです。。。。かなり怖い音がしていたんだなぁ〜と実感できます。

📍寒さ
かなり暑い日、最高気温が32度まで上がった日に行ったのですが、洞窟の中は15度くらい。年間を通して10度から17度くらいだそうです。この中にずっといるって、この中で寝るってかなり過酷な生活だったんだなって思いました。

📍広さ

ローマ時代に掘られた場所はかなり低くて、背が高い男性は頭を低くしないと通れないくらいでした。大きな通りは3人くらいの大人が手を広げていられるくらいはあるのですが、両側にベットが設置されていたことを思うと、かなり狭い道路だったのかなと思います。写真はローマ時代に掘られた場所です。

📍湿気

チョーク(石灰岩)の炭鉱なので、結構湿気を含んでいるんです。なので、壁を触ると湿気を感じました。そこまですごい湿気ではないので、マッシュルームが出来たり、武器庫になれたりしたんだと思います。だけど、生活するってなると。。。寒いだろうな〜って思いました。

洞窟の中の街の生活

15000人もの人が住んでいた街なので、トイレ・病院・ポストオフィス・美容室・教会(聖堂)が設けられていました。

これは病院です。子供達が風邪を引くことがないように、薬を配布していたり、怪我を治したりしていたそうですが、ここの生活の中で出産も行われたそうです。

聖堂も作られていました。洞窟が、十字に掘られて、中央にドームのように丸く削られている場所があるちゃんとした聖堂。毎週日曜日には礼拝も行われていて、洞窟で生まれたこの洗礼もここで行われたそうです。写真の左に座っている人がオルガンを弾いてる人が写っています。地上にいる時と同じようにサービスが行われていたんだなって思う写真ですね。

居住地はちゃんと番号が付けられて、住所があったそうです。町を構築していたんだなって分かることですよね。そこには家があるわけではないですが、2段ベットや赤ちゃん用のベットが用意されて、生活ができるように・寝ることができるようになっていたようです。

戦後の活用

避難所としては、1947年に閉じました。戦後も家がなくなってしまった人が多かったので、すぐには閉じなくて、家が出来るまで2年間も使われていたんですって。

その後は、楽しいことに使われていました。これは洞窟の入口付近の広い場所に作られたステージ!ここで、Jazzやロックのコンサートが行われていたんですって。

誰にもうるさーいって言われることがないし、響くし、いい感じですよね。

色んな人が、ライブをやって〜なんとなんとローリングストーンズもライブしたんですって。この小さなステージいっぱいに歌っていたのかな〜って思うと、参加した人羨ましい限り。ビートルズもライブする交渉したことがあるらしいのですが、マネージャーとの交渉がうまく行かず実現はできなかったんですって。それは残念。

ライブ会場じゃなくなってから、一時閉鎖されて〜今のミュージアムに変身!

今は見学のみを行なっているみたいですが、ライブが行われるなら行ってみたい。

見学についての注意

色々、サイトにも注意が書かれているのですが〜受付にこんな注意書きもあります。

閉所恐怖症の人は、洞窟には来ないかもしれないですが・・・

暗所が怖い人も無理かも。ツアーで使うのはランタンの灯りだけなんでかなり暗いです。

ここには書いていないことで〜ランタンの灯油の匂いが充満しているので、匂いが苦手な方は辛いかもしれません。

かなり寒いので〜ジャンパーを持っていくのをオススメします。

さいごに

1000年以上も採掘が行われて、色んな使い方がされてきた洞窟。

かなり興味深いだったので、戦争に興味がなくても歴史を紡いできた洞窟という意味でもオススメな場所です。

ぜひ〜行ってみてください。

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