【豆知識050】🇬🇧ポピーで飾られる追悼の日。リメンバランスデー!

イギリス生活

イギリスやヨーロッパに住む人達は、最近よく聞いたRemembrance Day(リメンバランスデー)って何?って思っている人も多いかも。

ってことでインスタの投稿にはしたのですが、ブログにも書こうと思います。

Remembrance Dayとは?

Remembrance Dayは、1919年11月11日11時の第一次世界大戦終結の日(休戦協定が発効した日 Armistice Day)を記念した日です。

wikipediaにはこんな感じで説明されています。

当初は終戦1周年の1919年11月9日に慰霊式典が執り行われたが、のちに、1918年11月11日11時に第一次世界大戦の戦闘が終結した(この時刻をもって休戦協定が発効した。その経緯についてはドイツと連合国の休戦協定 (第一次世界大戦)を参照)ことから、11月11日に改められた。イギリス連邦諸国では、毎年この日に戦没者追悼行事が行われている。戦没者追悼記念日、戦没者記念日、英霊記念日、休戦記念日等と日本語訳されることがある。

第一次世界大戦で戦った兵士は大半が戦場で亡くなり、そのままそこで埋葬されていったそうです。

その勇敢に戦った兵士を追悼するための日ですね。

Youtubeで第一次世界大戦で戦った兵士達がどう眠っているかを紹介してくれています。

どのくらいの方が戦争で亡くなられたのか、想像をするだけで悲しくなりますが現実なんですよね。
しかも、これは一つの国の兵士。。。色々考えさせられる動画です。

私の祖父も、戦場で撃たれて倒れました。そのまま、隊員たちは倒れた祖父を置いて戦場を離れたそうです。運よく、脚を撃たれただけだった祖父は自力で軍隊のいる場所に戻ったそうです。

軍も移動しているので、日本軍がいる所に辿り着くのに時間がかかったために戦死扱いとなり、戦場を彷徨っている間に骨の代わりに石が詰まった壷が祖母の元に届けられたて戦死したと伝えられ、墓石にも名前が刻まれてしまいました。

もし、そこで、そのまま動けなくて亡くなったとしたら、軍のいる場所に辿り着かなかったならば、戦場に残されてそのままだったのかなって思うと怖い。戦場で眠っている方々も家族がいた訳で、その当時の祖母と同じ思いをした人達がたくさんいたんだろうなって思うと胸が痛くなります。

 

ポピーの花が飾られるのはなぜ?

この式に欠かせないのが、ポピーの花なんです。

Remembrance Poppyと言います)

カナダ人の詩人ジョン・マクレー(John McCrae)の詩が元になっていて、マクレーの友人が戦士して戦場に埋葬した際に刺した十字架の場所に咲いたポピーが詠われているんです。その後、戦死者を弔う花としてポピーの花が用いられてきました。

「In Flanders Fields」という詩で、1915年の戦時中に詠まれたそうです。

In Flanders Fields
In Flanders fields the poppies blow
Between the crosses, row on row,
That mark our place; and in the sky
The larks, still bravely singing, fly
Scarce heard amid the guns below.

We are the dead. Short days ago
We lived, felt dawn, saw sunset glow,
Loved, and were loved, and now we lie
In Flanders fields.

Take up our quarrel with the foe:
To you from failing hands we throw
The torch; be yours to hold it high.
If ye break faith with us who die
We shall not sleep, though poppies grow
In Flanders fields.

みんな、どこで入手しているの?

街中を見ると、たくさんの方々がポピーのグッズを胸につけていたりしていますよね。

この時期になると、戦没者や退役軍人の支援団体がスーパーの入口、駅の改札前など様々な場所でポピーのバッチ、十字架などを持って寄付を募っています。

日本の赤い羽根募金と同じような感じですね。

取得方法は、担当者に寄付したいと話しかけて、現金を寄付したり、最近は、カード端末にいくらってボタンが設定されているものを持っている方も多いので、希望金額を押してカードをタッチして、代わりに欲しいポピーグッズをもらうという感じです。最近の寄付の相場は£3からのようです。

今、Westminster Abby等の無名の戦没者を追悼している場所では、ポピーの花(11月に咲く花ではないので全て造花)が献花されていたり十字架が飾られたりしています。

Remembrance Sundayとは?

また、Remembrance Sundayと言って11日直前の日曜日には各地の戦没者慰霊碑で追悼行事が行われます。

中心は、BBCでも中継されるService at The Cenotaphという王族や退役軍人の方々が参加され追悼記念碑前で追悼行事です。The Cenotaph(戦争記念碑)という首相官邸近くにある戦没者慰霊碑にポピーの花輪を捧げて、追悼する行事です。

この行事の開始前には、各部隊の退役軍人の方々を中心に多くの方がパレードが行われて参加者が行事に集まるので、道が関係者で埋め尽くされます。

Remembrance Day当日にも関係者の追悼行事が行われて、The Cenotaph周辺は真っ赤なポピーで埋め尽くされます。

なお、Remembrance SundayとRemembrance Day当日のThe Cenotaph周辺は通行止めになりますので、周辺に行かれる方は気をつけてください。

今年は、近所で行われている追悼行事に参加してきました。

地区所属の軍隊の方や、ボーイ&ガールスカウトの子達、空軍の訓練施設があるので学生達や地区の議員さん、この地区に住んでいて戦死した戦没者遺族の方が参加されて讃美歌等を歌って献花と追悼しました。

終了後には、地区の戦没者が全て書かれた慰霊碑前にポピーの花輪が飾られました。

最近の傾向

昔は、第一次第二次世界大戦で戦ったイギリスの英雄に対しての追悼行事の意味合いが大きかったのですが、今ではRemembrance Dayは第一次世界大戦だけでなく、全ての戦争で戦死された方(イギリス人かどうか関係なく)を弔う場となってきているようです。

イギリス国内の他の戦争記念碑でも同様の追悼行事が行われます。

この写真は朝鮮戦争の戦没者慰霊碑です。ポピーの花で追悼が行われています。

さいごに。

この行事がイギリスの行事であるし、第二次世界大戦では敵国であった国なので、複雑な思いをする方も多いかと思います。でも、戦死した兵士の方だけをみたら、尊い一つの命が亡くなったことについては国籍など関係なく追悼を捧げたいなと思います。

日本も各戦争では、たくさんの犠牲者を出していますよね。日本では第一次世界大戦としての追悼式等は大きく行われませんが、毎年、様々な戦死者を追悼する気持ちでこの日を送っていきたいと思います。

そして、戦争で家族が無くなる事がないように、戦争が無くなるように願っていこうと思います。

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