イギリスの移住してから知ったこと。
「クリスマスの習慣は12月25日では終わらない。ここから始まる」
日本からイギリスに来た方から、
クリスマスも終わって新年にもなってるのに〜クリスマスの装飾やツリーまだ飾ってるよ〜🤭って言葉をよく聞きます。
それは〜まだクリスマスが終わっていないからなんです。日本では12月25日が終わると新年の飾りに一気に切り替わるのでクリスマスツリーも、28日までには片付けて、しめ縄や門松に切り替わりますよね。気持ちはよく分かります。私も文化を知らなかった時に同じ気持ちでした。
実は、キリスト教のクリスマスは12月25日から始まり1月6日に終わる、12日間なんだな〜って感じています。クリスマスツリーも、家の飾りも仕舞うのは1月6日の家が多いみたいです。
そんな最終日にあるのが「公現祭」です。
公現祭とは?
色んなサイトで説明がされていて、分かりやすいのはこんな感じかな。
英語で「Epiphany」または「Three Kings Day」と言い、日本語では「公現祭」と呼ばれています(東方の三博士がキリストを訪れたことを祝う日とされる)。 公現祭はキリスト教の祝日ですが、現代に祝う人のほとんどはカトリック教徒です。参考:七飯町役場
元はキリスト教徒の中でも東方教会の祭りであり、イエスの洗礼を記念するものであった。4世紀に西方教会に伝わり、現在の公現祭/顕現日となったが、西方教会ではイエスの洗礼の意味が失われ、幼子イエスへの東方の三博士の訪問と礼拝が記念の中心となり、異邦人に対する主の顕現として祝われるようになった[4]。そして、イエスの洗礼の記念は、公現祭/顕現日の後日に祝われる。参考:Wikipedia
3人の王が聖地(ベツレヘム)に到着した日である1月6日、クリスマスから12日間後をエピファニー(公現祭)としてお祝いしているそうです。スペインやロシアでは、この日をクリスマスとしている地域も多いみたいです。
公現祭の習慣ってなにがある?
基本的にカトリック教徒の習慣なので、イギリスの伝統的な習慣というのは今はないようなのですが、カトリック教徒の多いフランスやイタリア、ドイツ等のヨーロッパ圏では、ケーキやパンに豆や小さな陶器や金属の置物(英語:Charm(チャーム)、フランス語:fève(ファーブ)と呼ぶ)を入れて、家族で切り分けて食べてチャームが当たった人がその日1日、王様(女王様)として家族を統治できるという習慣があります。
フランスではファーブコレクターがいるくらい色んなものがあるんですって。
今年買ったのはPaulのもの、インスタグラムにチャームが色々載っていました。4種類あったみたいですね。
チャームを入れるお菓子は、国というよりはキリスト教の宗派なのか言語圏で変わってくるみたいです。
フランス語圏:Galette de Rois(ガレット デ ロワ)
イタリア語圏:Pinza della Befana(ピンツァ・デッラ・ベファーナ)
ドイツ語圏:Königskuchen(ケーニヒスクーヘン)
イギリスでもヨーロッパ圏から移住している人が多いのと、ヨーロッパ系のパン屋さんが人気なのでヨーロッパ圏と同じようにこの習慣を楽しむことができます。
その中でも、フランスのガレットが一番手に入りやすいんですよね。
ってことで、私は毎年、初詣のおみくじの替わりに運試しとして、この習慣を利用させて頂いています。
Galette de Roisの楽しみ方
今年は、日本でもチェーン展開してるベーカリーのPaulでGalette de Roisを買ったのですが、遊び方が書いてある紙をもらったのでご紹介します。
URL: Paul Galette de Rois
必要なもの
📍Gallete de Rois(参加人数分の人が食べれる大きさ、チャーム入り)
📍王冠(1つか2つ)
遊び方
⑴ The youngest person present is designated the Page and gets to decide who has which slice of galette. Absolutely no cheating allowed, meaning the Page must turn his or her back whilst the slices are being cut and handed out.
一番若い人がPageと言う使用人の役割を担います。Pageと参加者はガレットがスライスに切られるまでガレットを見てはいけません。
⑵Whilst the Page’s back is turned, someone cuts the galette into as many portions as there are participants and hands out the slices as directed by the Page.
Pageが後ろを向いている間に、誰かがガレットを参加者分に切ります。切り終わった後にPageが振り向いて参加者にガレットを配ります。
⑶the last portion is for the Page, who is now allowed to turn around.
最後のスライスはPageの物になります。そして、参加者全員が振り向いてガレットを手に取ります。
⑷The lucky recipient of the slice containing the charm is proclaimed King and Queen and wears the crown.This cloud be the Page, of course, resulting in his or her instant elevation to royal status.
ラッキーにもスライスにチャームが入っていた人が王様(女王様)となり、王冠を被ります。Pageも同様のチャンスがあり、使用人から王族に成り上がることが出来ます。
⑸The King or Queen then chooses his or her Queen or King from amongst those present. If you have two crowns, the King or Queen can both be properly regal for the rest of the day, and everyone can enjoy eating the cake.
王様(女王様)は、自分のパートナーとなる女王様(王様)を選び、王冠がある場合は被ります。1日その威厳は保たれて過ごします。ケーキは楽しく食べましょう!
こんな感じですって。かなり意訳だけど日本語にもしていました。
遊び方は分かりましたね。
遊びの注意
チャームは陶器で出来ているものを使うことが多いですが、とても小さいです。間違って食べてしまうことがないように気をつけましょう。
切る人もどこに入っているかわかっていないので、ケーキを切る時にチャームが見えてしまう事があるんです。切ってる時にあっ!って。。。切る人は見えてしまっても冷静に、Pageに見えないように隠しましょう。
これは、2024年の時。切ったらチャームが見えてしまった。。。押し込んで隠すよね〜笑
ロンドンで有名なガレットが買えるお店
この習慣を知ってから毎年ガレットデロワを買っているので、私が買ったことがあるお店を紹介します。普通のベーカリーとしても凄い人気なお店ばかりなので、この時期だけでなく他の時期にも行ってみてください。
また、1月中であれば、チャームは限定だったりなかったりするようですがガレットデロワ自体は売っている可能性が高いです。試しに食べてみたいって方は、まだ間に合うかも。
Paul
日本でも人気のフランスベーカリーチェーン店ですよね。イギリスでもロンドンを中心にチェーン展開していて、一番買いやすいですね。
美味しいかどうかって、初めて買う時にドキドキしますよね。それは人気のチェーン店なので、安定した美味しいものが食べれると思います。
URL: Paul UK
ロンドンだと、色んなところにあるので、Maryleboneの店舗をリンクしておきます。
Paul は日本でも有名で、首都圏中心にチェーン展開もしていますよね。つまり〜日本でも同じように買うことができます。
URL : https://www.pauljapan.com/news/galette_des_rois%20_2025
もし、日本からこの投稿を見ている人がいらっしゃったら、サイトを見てみてください。
Miel Bakery
Euston駅の近くにあるフランス系のベーカリーで、ロンドンでも人気のベーカリーの一つです。カフェも併設されていて、その場で食べることもできるので、美味しいパンと共に頂いたりしています。
URL: Miel Bakery
このベーカリーは、二つの大きさがあるのも嬉しいところ。大きさが丸ではなくて、オーバルサイズなのも可愛いですよね。中のクリームもたくさん入っていて、好きな味でした。
なお、今年のチャームはクロワッサンの形だったみたいで、チャームが可愛いのも良いところです。
Poilane
Victoria駅近くにあるフランス系のベーカリーです。ここは、コラボしてチャームを作っていることが多いらしいです。去年、買ってPaul Smithとのコラボでボタンが入っていました。
パンも美味しいベーカリーで、3時ごろに買いに行ったら、もうパンがなくなってました。
URL: Poilane
ここは、アレルギーがある方にも対応してくれていて、ピーナッツのアレルギーがある人が多いので、中身が入っていないものを買うことができます。去年は、普通のを買えずにアレルギー対応のを買ったのですが、パイ自体が美味しいので、食べる前にガレットの上にハニーとかを掛けて美味しく食べました。
ちなみにイギリスのクリスマスの習慣
今回は、公現祭について話したかったので、イギリスの公現祭に関わる習慣は簡単に。
イギリスでは、クリスマス期間にはミンスパイを食べるようです。
ミンスパイとは、ドライフルーツの入ったミンスミートと言われている中身を入れたタルト生地のパイなのです。(昔はお肉で作られていたらしく、中身をミンスミートと呼びます)
クリスマスの12月25日から1月6日まで12日間、一日一つずつ食べると一年、良い年になるとか、初日に食べる時に願った願いが叶うとかって言い伝えがあるそうです。なので、クリスマスのお菓子は色々ありますが、クリスマスを過ぎてもミンスパイだけは売られ続けますし、ミンスパイは必ず6個入りか12個入りで売られている場合が多いのも、この期間のせいかもしれませんね。
参考:https://delishkitchen.tv/articles/2495#contents7
ちなみに、写真のは一口サイズくらいの小さなもので12個入り。F&Mのミンスパイなので高いですが、毎日一つずつ食べるには一番ベストな大きさでした。味ももちろん美味しいですしね!
願いが叶い、良いことありますように。
さいごに。
日本も新年には、おせちに色んな思いを込めたり、初詣に行って一年の幸せを願ったり、おみくじを引いたり、形は全部違うのですが、幸せを願ったり楽しんだりするのはどの地域でも同じですよね。
私はイギリスに住んではいますが、ヨーロッパ圏の色んな国の習慣が入ってきているのも移民国家イギリスの面白さ。色んな国を知るため、他国の学びとして色んな国の習慣をやってみるのも良いのではないでしょうか。
来年はやってみてください。
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